出会い頭ではない!計算つくされた井上尚哉のカウンター(井上尚哉対ドネア)

昨日の井上尚哉対ドネアの試合の1ラウンド目の井上尚哉がドネアから奪ったダウン(井上尚哉の右のカウンター)

元世界チャンピオンの八重樫東さんは「出会い頭」と表現していましたが自分は違うと思います

そんな偶発的なものではありません

あれは井上尚哉の狙ったカウンターだったと自分は思います(意識的にか無意識かはわかりません)

 

自分は、ドネアのダウンシーンを観たとき

「ドネアはなんであんなモーションバレバレの右を打とうとしたのか?あれじゃあ簡単に井上尚哉のカウンターの餌食になるだろうに、、、」

と思いました

しかし、ドネアがそんな不用意な動きをするわけもありません

井上尚哉のカウンターを貰ったシーンのドネアの姿勢は
相手の左ジャブを右に避け、すぐさま、右のカウンターを打つ時の姿勢です(このカウンター、ドネアは得意なんです)

前回、井上尚哉はドネアとの試合で危機的なシーンがありました
その危機的なシーンをもたらしたドネアのパンチがまさに、そのジャブを避けてからの右のカウンターなんです

井上尚哉は、前回、その右のカウンターの餌食になっているのです↓(このシーンでは井上尚哉の左を軽く被弾しながら右のカウンターを打っていますが)

 

 

今回、井上尚哉はワザとこの右カウンターをドネアに打たせたのです(たぶん)

そして、そのドネアの右カウンターに対して自分の右を先に当てたのです(カウンターを誘ってカウンターを逆に当てた)

 

そのドネアの右カウンターを出させる為に
井上尚哉は左ジャブのフェイントを出してます

良く見てください

井上尚哉は最初に、左ジャブを打つふりをしてすぐに戻しますが、そのジャブのフェイントに反応してドネアは、その左を右側に避けて↑の右カウンターを打とうとします

そして、井上尚哉はフェイントの左をすぐに戻して右のパンチを打ったためにドネアのカウンターより先に井上尚哉の右がドネアにカウンターとして当たっているのです

ドネアは倒れる時に前のめりになって井上尚哉にぶつかり尻もちをつくように倒れています、また、ドネアの右のパンチも力なく井上尚哉に向かったまま倒れています

これは、ドネアが右のパンチを打とうとしたからなのです

 

(井上尚哉の左を打つ少しの動作ですが、ドネアがカウンターを打つ反応をするのには充分な動作です、このレベルになると、それくらいの反応の速さは当たり前になってきます)

要は、井上尚哉は、ジャブのフェイントを出して、そのジャブのフェイントに対して右のカウンターを出したドネアのその右のカウンターに井上尚哉はカウンターを合わせたのです(たぶん)

ゴチャゴチャしてすみませんww

 

 

このパンチが何故こんなにもきいたのか、、?

それは、体の回転と体重移動の関係です

右構えの選手が右のパンチを強く打つ時、右足(後ろ)から左足(前足)へ体重移動させます、そして、頭もそのように動きます

このドネアの右を打つ動きも大きく右足(後ろ足)から左足(前足)へ体重移動しています

その体重移動の最中、井上尚哉の右のパンチが当たっているのです(しかもドネアの体重移動に合わせて1番効く角度でその右を打っている)

簡単に言うと、これは、車が正面衝突したような現象が起こっているのです

パンチが当たっただけ=止まっている車にぶつけてしまった

カウンター=正面衝突(カウンターの角度やタイミングでも違ってくる)

 

頭部に当たったパンチで倒れる多くの場合、脳しんとうで倒れているので「耐える」ことはできません

人間の体の構造上、勝手に倒れてしまうのです

 

ちなみに、井上尚哉のそのダウンを奪ったパンチをアナウンサーが「クロスカウンター」と言っていましたが今回のはクロスカウンターではありません

クロスカウンターは相手のパンチに対して腕が重なるように打つカウンターのことです↓

 

 

 

しかし、
あのドネアのカウンターに右を合わせていく井上尚哉の技術と体の安定感とスピードは見事という他にありません

そして、目を見張ったのが、
あの強烈なパンチを思い切り振りきって、すぐに体制を立て直し次の動作に移れる体です

足のステップもパンチと連動していて、強く早く踏み込んでパンチを打ってもバランスを崩す事無く次の動作にすぐに移れるのです

だから、あのカウンターの準備も直ぐにできていたし、安定したバランスで的確に打ち抜けるのです

その動作のスピードと安定がこそが井上尚哉の一番優れているところだと自分は考えています
(ドネアに勝ったリゴンドーもその面が非常に優れていました)

しかし現在、多くの人が生まれながらに内臓が下垂した下腹ぽっこり体型なので、そのような人が、いくら鍛えても、井上尚哉のような動きはできません

井上尚哉の動きは常に股関節が安定していて、思い切りパンチを振り切っても、体が流れませんし強くステップインしても、体がブレません

このように強く早く、安定して動く為には、内臓の位置が正しい位置にあり、股関節が正しく動いていることが重要になってきます

内臓が下垂し、下垂した内臓が脚の付け根(股関節の辺り)を圧迫していると正しく股関節を使えないのです

また、その下垂した内臓が股関節の血管(鼠蹊部)を圧迫する事により、下半身への血流が滞り下半身の筋肉が弱くなってしまうし、上半身の筋肉もバランス良くつかなくなってくるのです

そのような体でいくら練習を積み重ねても

内臓が正しい位置にある、体が正しく働いている選手には勝つことが出来なくなってくるのです
(一流の選手は皆、内臓が正しい位置にある)

また、

体の動きを安定させるために、皆、体幹トレーニングなどを行いますが、内臓が正しい位置にないままに体幹トレーニングをしても、バランスが悪いことは変わらず、筋肉は硬く凝り固まっていくだけになってしまうのです

そして、、今回の試合で感じたことは
井上尚哉の体が一回り位大きくなっていたことです

もう1、2階級上げても良いような体に見えました

だから、前回のドネア戦よりも今回の方が井上尚哉のパンチでドネアは効いたののではないかと思っています(ドネアも衰えているのかもしれませんが)

その様に減量が上手くいき優位に戦えるのも、老廃物を効率よく排泄できる体によるところが大きいのです

内臓が下垂していると、尿も便もしっかり出せなくなるので、減量の面でも上手くいかなくなってきてしまうのです

 

これは、ボクシングで上達する事だけでなく、全てのスポーツ、にも言える事であり、

健康になる為にも非常に重要な事なのです

そして、その内臓下垂は運動や食事では治らないのです

 

 

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